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2019年 02月 16日
呼び掛け人のMちゃんはさやかさんの大ファンで、当日は小雨だったが、5人が集まり、久しぶりに六本木らしい大人のJazzを楽しんだ。(さやかさんはMCが上手で、人の気を逸らさない話はどれも面白かった) 1st ステージのラストに彼女が日本語で「アドロ」を歌った。 まさか「アドロ」が聴けるとは思ってもいなかったので、最初はびっくりしたが、ドラマチックな歌は彼女によく合っていて、その日の歌の中で一番良かった。 帰ってきても歌の余韻が残り、気がついたら、グラシェラ・スサーナの唄を夜中の3時近くまでYouTubeで聴いていた。 スサーナの唄を初めて聴いたのは高校生の終わりの、一番多感だった頃だ。 アルゼンチンからやってきた若い女の子が、ギターを弾きながら、低音の落ち着いた骨太な声で、情感を込めて歌う。少したどたどしい日本語だが、それがかえって良く、一音一音を丁寧に歌う歌い方は、他の日本人歌手の誰よりも説得力があり、心に入ってきた。 「アドロ」は中でも一番ドラマチックな唄で、「アドロ、灰色の街・・・」と聴くだけで、いつも胸騒ぎがした。 「時計」はそれに比べると静かな曲だが、やはりスサーナらしい情感のこもった唄で、好きな曲だ。 私たちのために 時計を止めて いつまで今宵が過ぎないように あなたと二人 過ごすこの夜は イーティック・タック 悲しみやるせない想い 時計よお前に 心あるならば 二度とないこの時を過ぎないでおくれ 過ぎゆく時は帰らぬ想い出 だからお願い 時計を止めて スサーナの唄にはSoul (魂) があり、それを人の心に届けようとするSpirit (精神) がある。唄とは本来そういうものだが、いつのまにかその心が失われて、形だけの歌が世の中に蔓延してしまった。 翻って、私の好きなJazzの世界でも似たようなことが言える。特にヴォーカルはそうだ。英語の上手い歌手はいる。だが、魂を奪われるような、心から感動したと言える日本人の歌手はいない。その理由は、未だに真似事を繰り返してオリジナルで勝負しようとしないからだ。 私には昔から単純で素朴な疑問がある。 なぜ、日本人ヴォーカリストは日本語でJazzを歌わないのだろう? その方がカッコいいとでも思っているのだろうか? まさか⁉︎ どの世界でも言えることだが、所詮、真似は真似に過ぎない。 最後に残るのは、オリジナルだ。そして価値があるのもオリジナルだけだ。 だったらオリジナルな日本語の歌をJazzで、もしくは英語のJazzの曲を日本語で、その人の感情を込めた唄で聴いてみたい。 「You’d be so nice to come home to」を日本語でじっくり味わいたいと思うのは、私だけではないだろう。 ライブの最後はエディット・ピアフの「愛の讃歌」で、再び日本語で歌ってくれた。(日本語で歌ったのは「アドロ」とこの曲だけで、他は流暢な英語のスタンダードジャズだった) 今日来てくれた一人一人と心で握手するため、自分を一番表現でき、ハートも一番伝わる日本語で彼女は歌いたかったのだろう。 その思いは十分伝わった。 かずま
by odyssey-of-iska
| 2019-02-16 00:39
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