お気に入りブログ
検索
以前の記事
2022年 12月 2022年 06月 2021年 09月 2020年 07月 2020年 04月 2019年 11月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 02月 2018年 10月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 06月 2011年 10月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 03月 2009年 12月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 05月 2009年 03月 2009年 02月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2015年 11月 17日
AKB◯◯とか、乃木坂◯◯とか、その類の大集団で歌って踊るグループが嫌いだ。 素人が一生懸命演って、それはそれで最初は共感を呼ぶが、そればかりで日本中が埋め尽くされてしまうと、つむじ曲がりな私はたまったもんじゃないなと思う。 (ついでに言えば、EXILEやジャニーズ系の、集団で歌とダンスをミックスしながら魅せるショーも好きではない。柳の下のドジョウ100匹はさすがに食傷する) こうしたスタイルが蔓延するうちに歌だけで勝負する本格的なシンガーの育つ土壌がどんどん失われて行った。そして聴いて凄い!と思う歌手がいつの間にかいなくなった。 いや、私が知らないだけで、本格的なシンガーはまだまだいるし、どこかで人知れず育っているのかもしれない。でも、そういう人にきちんとスポットが当たらず、聴いてもらうチャンスが少ないのも事実だ。 その最たるものがジャズシンガーだ。 ポップで比較的スポットの当たっているジャズシンガーの一人マリーンの記事をいつだか読んでいたら、好きな歌手にシャーリー・バッシーを上げていた。だからマリーンの歌い方にはどこか癖がありドラマチックなんだなと合点がいった。 シャーリー・バッシーは純粋なジャズシンガーではないが、ジャズを含めどんな歌でも自分のものに変えて聴く人の心を捉えて放さないグレートシンガーだ。 (昔、日曜の深夜に「サウンド・イン”S”」というシャレた大人の音楽番組があって、そこで初めて彼女のライブを聴いて参ってしまった記憶がある) 彼女は「ゴールド・フィンガー」や「ダイヤモンドは永遠に」「ムーン・レイカー」など 007の映画の主題歌をドラマチックに歌って一躍有名になったが、そればかりが強調されて歌の上手さは見過ごされ、ずいぶん損をした。 彼女は実はどんな歌でも上手い。それを如実に感じたアルバムがある。 「The Magic is You」だ。 ある晴れた秋の日の午後だった。 ジャズ系のラジオを聴いていたら、シャーリー・バッシーの新譜を紹介すると言う。へ~、珍しいなと思ってカセットテープのスイッチを入れて聴き始めた。だが、途中から、これはとんでもなくいいアルバムだなと思い始めた。そして最後の「The Greatest Love of All」を聴き終わった時、しみじみとした深い感動に浸っていた。 このテープはその後私の愛聴盤となり、擦り切れるまで聴いた。 つい先日、またこのアルバムが聴きたくなってイギリスからCDを取り寄せた。(一月くらいかかった。)2つのアルバムをカップリングしているので、表のデザインは最悪だ。おまけに、もう一枚の方は一度きりしか聴かないので無駄だ。だが、お目当ての方は何度でも聴く。 オープニングの「This is My Life」は真にシャーリー・バッシーとしか言い様のない快唱でカッコいい。次の「Better off alone」は力を貯め、「You never done it like that it」は少し変化球気味だが、4曲目の「Don't cry for me Argentina」はじっくりとした歌い方で前半の見せ場をつくり、「As we fall in once more」でさらに盛り上げる。次の「Niight moves」でしっとり聴かせた後、「Anyone who had a heart」で再び盛り上げ、「The Magic is You」ののんしゃらんとした歌い方で気分を変えて、ジョビンの「How insensitive」で呼吸を整え、最後の「The Greatest Love of All」でトドメを刺す。 この「The Greatest Love of All」はモハメド・アリの自伝的映画「The Greatest」('77 私は未見)の挿入歌で、始めはジョージ・ベンソンが歌っていた(「Weekend in LA」('77)でそれは聴ける)が、いい歌なのでそのうちみんなが歌うようになり、ホイットニー・ヒューストンの歌で大ヒットした。 ホイットニーの歌は熱唱だが、力が入り過ぎてて、何度も聴くと疲れる。 その点、シャーリー・バッシーはさすがに上手く、始めは力を抜いて語りかけるように歌い始め、それが徐々に高まり、やがて波が砕け散るようにサビに入って行く。そして何度かの大波を経た後、再び元の静けさに戻り消えて行く。後にはしみじみとした深い余韻だけが残る。 Because the greatest love of all is happening to me I found the greatest love of all inside of me The greatest love of all is easy to achieve Learning to love yourself is the greatest love of all 名曲であり、いつまでも聴いていたい名唱だ。 かずま
by odyssey-of-iska
| 2015-11-17 17:07
|
ファン申請 |
||